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SOGIハラとは?日常に潜む不適切な発言

このシリーズでは、数回に渡り、LGBTsに関する知識をお伝えしていきます。
ダイバーシティ&インクルージョンを目指す上で、大切な考え方は“相互理解”
まずは知ることから、一歩一歩進んでいきましょう。
ぜひこの機会に、LGBTsについて少しでも知っていただけたら嬉しいです。
<前回記事>
第1回 LGBTsとは。~人の数だけ存在する多様なセクシュアリティ~
第2回 LGBTsアライ。理解し、支援するための行動とは?

この記事を担当したのは?PJ Rainbowメンバー 徳山 俊之さん

株式会社丸亀製麺 中日本営業部所属
チャレンジし続ける企業トリドールに魅力を感じ、2014年に入社。
入社後は、営業サポート部を経て営業部に異動。現場で日々お客様に喜んでいただけるよう、ホスピタリティーを大切にしている。
PJ Rainbowを通じて、多様な人材、多様な考えや文化を受け入れられる企業を創造したいと考えている。

大企業では2020年6月より、パワハラ防止法が施行されました。※中小企業は2022年4月から。
日本ではこれまで、LGBTsに関する差別やハラスメントを禁止する法律がなく、今回のパワハラ防止法施行により、初めて性的指向や性自認(SOGI)に関する企業の対応が法律上の”義務”となりました。
これにより、今回お話する「SOGIハラ*」は、精神的な攻撃や人間関係からの切り離し、個の侵害といった部分に該当するようになりました。
*SOGIハラ…SOGIハラスメントの略で、ハラスメントの一種。

「SOGIハラ」という言葉、聞き慣れない方も多いかと思いますが、日常的に起こり得る身近な問題なので今回はこのSOGIハラについて説明していきます。

まず、SOGIとは?

まず「SOGI」の読み方ですが、ソジやソギと読まれることが多いです。

「SOGI」は、好きになる人の性別を示す性的指向(Sexual Orientation)と、自身が認識する性別を示す性自認(Gender Identity)の頭文字から取った言葉です。

LGBTと異なるのは、LGBTは特定の属性身体的性、性自認、性的指向を持つ人たちの総称である一方、SOGIはすべての属性を指します。

SOGI(SOGIハラスメント)とは?

“なくそう!SOGIハラ“(「SOGIハラの抑制を啓蒙する有志団体の運営サイト」)では、SOGIハラを以下のように説明しています。

好きになる人の性別(性的指向:Sexual Orientation)や自分がどの性別かという認識(性自認:Gender Identity)に関連して、差別的な言動や嘲笑、いじめや暴力などの精神的・肉体的な嫌がらせを受けること。また、望まない性別での学校生活・職場での強制異動、採用拒否や解雇など、差別を受けて社会生活上の不利益を被ること。 それらの悲惨なハラスメント・出来事全般を表す言葉です。(引用:なくそう!SOGIハラhttp://sogihara.com/

文字だけ見るとイメージしにくいと思いますので、“なくそう!SOGIハラ”で説明されている以下の5つを具体的に説明していきます。

  1. 差別的な言動や嘲笑、差別的な呼称
  2. いじめ・暴力・無視
  3. 望まない性別での生活の強要
  4. 不当な異動や解雇、不当な入学拒否や転校強制
  5. 誰かのSOGIについて許可なく公表すること(アウティング)

LGBTsに対する偏見や、誤った知識による無意識な発言が当事者を傷つけてしまうことがあります。

その一つに呼称があります。

「ホモ」は、同性愛という意味の「ホモセクシュアル」の略称ですが、日本では昔から同性愛の蔑称として使われてきた歴史があるため、「ホモ」と呼ぶのは差別にあたります。「ホモ」だけでなく「レズ」、「オカマ」「オネエ」なども同様の理由で差別にあたります。

最近ではTVやメディアでLGBTsの方が多く露出されるようになり、存在も身近になってきた一方で、笑いのネタなどとして使われることも多く、誤った知識や差別的呼称も出てきています。まずは正しい知識を身に着けることが大事です。

LGBTsに関わらず、いじめなどは好ましくない行為です。

特にLGBTsの当事者は、周りにも相談しにくい環境であることが多く、うつや自殺へ繋がるなど、社会問題にもなっています。

受け入れる、受け入れないなどの反応は人それぞれですが、いじめや暴力、無視などはあってはならない行為です。

身体的性を基準とした、男女の制服の強要は、当事者を苦しめることになってしまう可能性があります。

(「学校で着る服、個性を尊重 私服もOKで自主性育む」)

最近では、カジュアルデーを設けた学校など、LGBTsへ配慮した動きが広がりを見せています。
学校で着る服、個性を尊重 私服もOKで自主性育む

本人の望まない姿での生活を、解雇や左遷をちらつかせることで強要しています。

「性的少数者だからと解雇するのは違法 米最高裁が初の判断」
労働者や支持者らにとって大きな勝利となりました。

思い切って自分のSOGIを打ち明けたら、第3者にまで知れ渡っていた。

内容がどうであれ、信頼していた相手だから打ち明けたのにも関わらず、それが第3者まで知れ渡っていたら誰だっていい思いはしないですよね。
アウティングとは、本人の了解を得ずに、他の人に公にしていない性的指向や性自認等の秘密を暴露する行動のことをいいます。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、一橋大学アウティング事件*は、世間を騒がせました。(*一橋大学アウティング事件 … 「2015年4月に一橋大学法科大学院において同性愛の恋愛感情を告白した相手による暴露(アウティング)をきっかけとしてゲイの学生が投身自殺したとされる事件」)

誰にでも起こり得る問題で、遠い世界の話ではありません。企業、一個人としてどう考え、どう対策するか。ぜひ一度考えてみてください。

企業の「アウティング防止対策」が義務化?対策のポイントとは

さいごに。

どうでしたか。以上の5つはSOGIに限らず、全ての人に対してあってはならない行為です。

企業によっては、制度などのハード面で整っていない点もまだあると思いますが、言動一つで相手を思いやることはできます。

多様化していく中で必要なのは柔軟さと相手への理解、そして、正しい知識を常に更新し続けることだと思います。

相手を傷つけるコミュニケーションはもはやコミュニケーションではありません。

できることから一つずつ、全員ではじめていきましょう。