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Toridoll-er’s Valueが示す「トリドールとして求める5つの人材要件」

トリドールグループ内の事業分社化が本格始動し、新型コロナウイルスの感染が拡大するなど、社内外で大きな変化が続いています。そんな中、トリドールは改めてグループの軸となるMission、Vision、Toridoll-er’s Valueを皆さんと共有しようとしています。

2025年度、全世界6000店、売上高5000億円を目指す」という中期経営計画で掲げた数値目標は事業会社としてもちろん重要ですが、何よりも大切にしているのは、トリドールの根源的なあり方を示すMissionの徹底的な浸透です。これらを共有することで、今まで以上に一致団結して外食産業に変革をもたらしつつ、人材開発企業としての成長を加速しようというわけです。

そこで本シリーズでは、粟田社長を筆頭にトリドールグループのリーダーたちからメッセージをお届けしてきました。
前回は、Mission、Vision、Toridoll-er’s Valueがどのようにつながっているのかについて説明させていただきました。
第4回目の今回は、「トリドールとして求める5つの人材要件」について、鳶本CHROに詳しく解説していただきます。

 

「トリドールとして求める5つの人材要件」とは

 では、さっそく5つの項目について詳しく教えてください。

鳶本:改めて、全5項目を見ていただきたい。

Toridoll-er’s Valueが示す「トリドールとして求める5つの人材要件」


しっかりと認識していただきたいので改めてお伝えしますが、これらは単なる理想像ではなく、もっとも具体的な目標であり、評価基準でもあるんです。

Customer Oriented
まず1つめのCustomer Orientedは、トリドールのすべての活動の前提がお客様なのだという再確認でもあります。「Simply For Your Pleasure.」というMissionをもう一段リアルに落とし込んだものであり、何か行動を起こす時は、いつもお客様を起点にしていくということ。そして、そのすべてにおいて質にこだわっていくということです。

Take Risk for Growth
2つめのTake Risk for Growthは、文字通りリスクとの向き合い方について。お客様を起点にして行動をしていけば、時には「今までやってきたもの」を大きく変える必要に迫られる場面もあります。今までと違う事をする以上、それがいつも必ず成功するとは限らないことになります。それこそがリスクという存在なのですが、お客様にPleasure=喜びを提供し続けようという集団や個人が、変化を恐れ、失敗のリスクを恐れていては、「Simply For Your Pleasure.」は実現できません。そして「Finding New Value.」を成し遂げるような人材に成長することも叶いません。ですから、小さな失敗から逃げることなくチャレンジをしていって欲しいという願いがここに込められています。例えば10歩前に進めると思った挑戦が思ったほどうまくいかず、1歩しか前に行けなかったとしたら、それは失敗なのかもしれませんが、少なくとも1歩前に出たことでその人は確実に成長します。そうして小さな失敗をしながらも挑戦し続けたなら、決して大きな失敗はしなくなる。何もしないことで失敗しない働き方をする人材よりも、少々の失敗はしながらもその経験を通じて成長を遂げていく人材をトリドールは評価する、という約束事だと思ってくれても良いです。

Take Ownership
3つめのTake Ownershipは、何事も自分事として取り組む姿勢を示しています。例えば「Aさんに●●して欲しいと思ったのにやってくれなかった」というようなケースがあったとしましょう。でも、「なんでやってくれなかったんだ」とAさんに責任を問う姿勢、つまり他人事で片付けているようでは誰もHappyになりません。あなたもAさんも、そして何よりお客様もHappyにはならない。けれども「私はAさんにどう伝えれば、やってもらうことができたんだろう」と、オーナーシップつまり自分の問題として捉えたならば、事態は大きく変わります。まず、伝え方を工夫することで自分が成長する。より伝わりやすい指示をもらえばAさんも気づきを得て成長することができる。そしてお客様にはよりHappyになってもらえるというわけです。いつも、どんな場面でも、物事を自分事として捉え、行動を起こしていくことで初めて答えが見えてくる、とも言えます。すべての者がオーナーシップをもって行動することが「Simply For Your Pleasure.」につながるのです。

Diversity and Respect
4つめのDiversity and Respectは、性別や国籍を超えて多様性を受け入れるダイバーシティばかりでなく、あらゆる立場や役割の人も受け入れ、尊重していく姿勢を示しています。トリドールがグローバル化を目指す場面はもちろんのこと、同じ店舗、同じ職場で働く様々な人たちをリスペクトしていくことで、イノベーションは生まれるもの。例えば携帯電話の性能や機能面で世界を圧倒していたのは日本企業でしたが、結局後から参入したAppleのiPhoneによってスマートフォンというイノベーションを起こされ、後塵を拝してしまいました。両者の違いは様々ありましたが、決定的だったのはこのダイバーシティとリスペクトの部分だったのです。

Flexibility for Success
5つめのFlexibility for Successは、柔軟性の大切さを示しています。例えば「あの山のてっぺんまで線路を敷こう」としていたとします。すると目の前に、計画時にはなかったはずの大きな穴が開いている。「ムリだ」と言ってあきらめてしまう人たちもいるでしょうけれど、「だったら迂回するルートでレールを敷こう」と考える人たちもいます。もちろん後者の選択をすれば、もともと予定していた以上の苦労や努力が問われるのですが、「この線路が完成したら多くのお客様が山のてっぺんまで行けるようになる」というお客様起点の発想で行動している人たちならば、迷わず柔軟に計画を変更できるわけです。「Simply For Your Pleasure.」につながるばかりでなく、こうした挑戦が「Finding New Value.」につながる可能性もあります。今という時代、そしてこれからの未来は、不確実性が増していく時代です。昨日までの正解が今日には正解ではなくなっているような体験を、例えば直近のコロナショックで取り巻く環境が変わったように多くの人が味わったはずです。柔軟性こそがサクセスをもたらす要素ですし、自らを成長させる原動力にもなるわけです。
 

Toridoll-er’s Valueに基づく採用・教育・評価とは?

 これからは、このToridoll-er’s Valueが採用や人材育成、さらには評価の基準にもなる、というお話でしたが、具体的にはどういう風に行われていくのでしょうか?

鳶本:例えば人材の評価について、これまでは原則的に目標の達成度だけが基準でした。もしもトリドールが「何をしたっていいから、とにかく店舗数や売上などの数値目標を達成して、商売を大きくしていけば良い」というポリシーの会社だったのなら、それでもいいでしょう。しかし私たちの原点は、Missionでハッキリ断言しているとおり、お客様に喜びを提供することにあります。そうなれば、単に数値目標や技術的目標などを達成していくだけではいけませんよね? Missionに忠実に行動し、『Finding New Value. Simply For Your Pleasure.』の実現に貢献した人が評価されないシステムや制度では、トリドールに相応しい人物が活躍できません。ですから評価の基準や軸にもしっかりとMission達成を前提にしたToridoll-er’s Value を盛り込んでいく必要があるんです。採用や教育の面でも、今後はこの5つの項目に即した活動やカリキュラムを展開していきます。提唱するだけでなく、実際の仕組みにMissionを組込み、トリドールに相応しい人材を獲得し、育成し、成長してもらうために、Toridoll-er’s Valueはあるのだと理解してください。

5つの項目とその内容を見てもらえばわかる通り、実は突飛な要件など1つもないんです。今まで明文化されていなかったり、部門や事業によって不統一で、共通言語化されていなかったりしただけのこと。よくよく考えて見れば5つの項目はいずれも、「今までにも重視していた」要素のはず。ですから、今まで以上にMissionに忠実な、わかりやすい基軸として、Toridoll-er’s Valueを認識し、様々な場面でも役立てて欲しいと思っています。

MVV浸透プロジェクト 企画/編集:浜田 薫

2016年入社。新卒対象の入社式・入社時研修のカリキュラム構築、PS店長/時間帯責任者研修の講師を担当。
その他は、LIFO・HEPライセンス取得。前職(航空会社勤務)での接客知識・技術を生かし、新卒・中途社員からカフェ業態を対象に接客サービス講習を担当。
現在は、組織開発部と人材開発課に所属し、国内外問わず、トリドールグループ全体がMVVでつながる強い組織を目指すために、経営理念・Toridoller’s Valueの発信施策を構築。
次世代経営者や等級別の育成プログラムの構築に取り組んでいる。

MVV浸透プロジェクト 企画/編集:中島 杏子

外資系小売りチェーン広報、製薬会社広報などを経て、2020年6月トリドールホールディンスへ入社。経営戦略本部にてコーポレート広報に従事。トリドールの魅力を広めることにコミットしている。プライベートでは、愛猫(2匹のおばあちゃま)と横浜DeNAベイスターズとヨガとハワイをこよなく愛する。将来は、家族と共に都会と田舎のW生活を送りつつ、ハワイに年間3カ月滞在することを目標としている(ゴールは見えていないけれど本気!)。