繁盛してる?今後の展望は?
気になるアメリカ丸亀について、アメリカ担当の上村さんにお話しを伺ってきました!

古里 栞
最近はコロナの影響で出張もしばらくできない感じですね。

上村 直也
そうですね。代わりにほぼ毎日テレビ会議をしています。

海外事業企画部 海外事業準備課/上村 直也
京都大学農学部を卒業後、欧州系戦略コンサルティング会社に入社。東京・パリ・ボストンにて海外展開やM&A案件に関わる。2018年3月、トリドールに入社。北米事業を担当。趣味は旅行と自転車。旅行で訪れた国は50カ国ほど。趣味の自転車では、コロナ太り対応で片道10キロの自転車通勤をはじめる。

古里 栞
今回は、ご担当されているアメリカの丸亀製麺について、まずは今の状況を伺いたいです。
現在アメリカの丸亀製麺は9店舗でしたよね?具体的に、今どのような動きをされているんでしょうか?

上村 直也
アメリカの丸亀では、2019年の9月から新しい体制で運営をしています。既存店もコロナ前まで好調に推移していましたし、今年の夏にはテキサスに新店も出しますよ。

古里 栞
テキサスですか~!カウボーイのイメージ!

上村 直也
そう、実際にはカウボーイなんてほぼいなくてみんな意外と小ぎれいなんだけど(笑)
でも、今お店を出しているカルフォルニアに比べると、テキサスの方が日本人は少なくて、THEアメリカンが多いから、日本食はなじみがない場所になります。

古里 栞
どうなるんだろう、未知ですね。

上村 直也
カルフォルニアではうどんの説明が不要だけど、テキサスではわからない。
未知の市場に挑戦するのが今年の動きです。
だから、店舗のデザイン、レイアウトも変えるんですよ。デザインは、モダンな感じで、アメリカ人から見た日本っていう感じにあえて寄せたものになります。

古里 栞
なんででしょう?

上村 直也
海外の丸亀には行ったことありますか?

古里 栞
行きました行きました、ソーテル店行きましたよ。

上村 直也
ソーテルも内装って日本とそんな変わらなかったと思うんですけど。

古里 栞
ほぼ一緒でしたね。変わらなかった。

上村 直也
もっと頻度高く来てほしいと考えていて。
それが、コテコテの日本食の内装だと、毎日ってきつく感じません?そういった心理的障壁をなくしたかったという思いもあります。

古里 栞
あーなるほど。

上村 直也
そう。だから今回のテキサスの内装は、僕ら日本人からすると、おお~(笑)って感じなんですけど、ぐっと堪えて、新しくチャレンジします。

古里 栞
うまくいくといいです!

上村 直也
だめだったら元のフォーマットに戻すことも見据えて、挑戦してみます。

古里 栞
応援してます。
アメリカの既存店についても状況をお伺いしたいです。
アメリカといえばハワイのイメージが強くて(笑)ワイキキ店と比較するとアメリカ本土はどうですか?

上村 直也
そうだよね(笑)でもね、ワイキキ級の売上を誇るお店も増えてきています。
ストーンズタウンや、サウスコースト、バークレイあたりは伸びてきています。

古里 栞
需要が高まってきた感じですか?

上村 直也
んー、もともと根本的に需要はあるんだと思います。
安くて美味しいものを食べたいって世界共通であると思うんです。
丸亀は日本より高い値段で販売していますが、アメリカの基準からすると、その場でフレッシュに製麺したものを10ドルせずに食べられるって奇跡というか、けっこうすごいことなんですよね。

古里 栞
たしかに、アメリカだと美味しいものは高いっていうイメージがあります。

上村 直也
アメリカってファストカジュアルっていうジャンルがあるんですよ。
日本だとファストフードと、レストランで、そこだと丸亀はファストフードに入ると思うんですね。

古里 栞
はい。

上村 直也
で、ファストカジュアルってその中間のイメージで、基本はファストフードみたいに早くて安くてテイクアウトもできてっていうものなんだけど、使っている食材にこだわっていたり、品質がいいんですね。ファストフードの平均客単価が7~8ドルなのに比べて、ファストカジュアルは平均客単価12ドルくらいで、ちょっといいものっていう感じ。

古里 栞
海外だとファストカジュアルに位置するんですね。

上村 直也
そう。ファストフードより上のところ。で、アメリカだとそこのカテゴリー自体が伸びているっていうのもあって、需要の高まりは感じられます。

古里 栞
なるほど。日本でもその傾向を感じます。ちょっと贅沢とかちょっといいものをっていう領域。

上村 直也
もうひとつ、アメリカって移民が多くていろんな食べ物がフュージョンされているんですけど、時代が変化してきて、フュージョンする前のオリジナルのちゃんとしたものを食べたいというところにきていると思っています。

古里 栞
例えば?

上村 直也
例えばアメリカっぽい日本食とかってあると思うんですよ。そういうアメリカンな寿司ではなくて、板前寿司とか、そういうところにお客さんが集まるようになっていて、本物感というか、トレンドとして、本場感が求められているんです。

古里 栞
丸亀製麺もそうですね。

上村 直也
日本からの由緒あるものを本場の製法で作っているものっていうのはけっこう人気があります。

古里 栞
背景としては?

上村 直也
時代の移り変わりとともに人の行き来が増えたっていうのもあって、本場を知って、本物を求める人が増えましたね。

古里 栞
じゃあもっともっとチャンスありますね。

上村 直也
そうです。アジア出身のファストカジュアル業態で、そこを攻めて成功した業態ってまだないので、そこのカテゴリーを取りにいく感じです。

古里 栞
海外の丸亀はローカライズが特徴だったと思いますが、それらはなくなるんでしょうか?

上村 直也
いえ、本物感というのは、あくまでも製法の話で、ローカライズは継続しますよ。

古里 栞
なるほど。これからも店舗数は拡大していくと思いますが、アメリカで何店舗を目標にされていますか?

上村 直也
店舗数の目標としては、2025年までに、140~150店舗を目指しています。
コロナの影響で若干の遅れはありますが、目指せる現実的な数字だと感じています。

古里 栞
いいですね。アメリカ本土での展開って“満を持して“っていう感じが強かったので、好調に推移いているようで嬉しいです。これからも応援しています!

上村 直也
まずは未知のテキサスですね。

古里 栞
オープン後、またお話きかせてください。本日はありがとうございました。

編集古里 栞
編集局編集長/ 2013年、大学卒業後化粧品会社へ入社。ビューティーアドバイザーとして新宿某百貨店にて勤務。トリドールへは2016年に入社し、大卒採用に3年半従事。その後組織戦略課へ異動し、ブランディング強化策として本メディアを立ち上げる。メディア視点で組織を強化し、より強固なブランドにすることを目指す。